マンションをリフォームするタイミングをいつにすればよいか、迷っていませんか？

リフォームのタイミングには、リフォーム箇所ごとの劣化や寿命によるタイミングのほかに、ライフスタイルの変化によるタイミングがあります。

ライフスタイルの変化に応じたリフォームは、設備の老朽化によるリフォームとくらべて規模が大きくなる可能性が高くなります。

リフォームの適切なタイミングを逃さないためには、費用の準備や計画などある程度の心づもりしておくことが大切です。

今回は、ライフスタイルの変化によるリフォームのタイミングについてお伝えします。

 

ライフスタイルの変化でなぜリフォームが必要になるの？

マンション購入から時間が経つにつれて、多かれ少なかれライフスタイルが変化するのが普通です。

家族の増減や退職、親の介護などの変化で、それまでの住まいが住みにくくなったり、不便を感じたりするようになります。

それを解消してくれるのが、今のライフスタイルに合った住まいにするためのリフォームなのです。

以下で、ライフスタイルの変化別にどのようなリフォームが必要になるのか見ていきましょう。

 

子どもが生まれて家族が増えるタイミングのリフォーム

夫婦二人の生活から子どものいる生活に変化するときも、リフォームのタイミングと言えます。

このタイミングのリフォームでは、「子育てしやすい環境」がテーマ。

子どもが小さいうちは、主に普段過ごすリビングまわりを整えることが重要になります。

 

■オムツ替えやお昼寝、子どもの遊び場に活用できる和室や置き畳スペースがあるとよい

■市販のベビーゲートが合わないときはゲートを造作してもらうのも手

■調理中も子どもの様子が見える対面キッチンにする

■子どもと一緒に使えるワイドな洗面台なら上履きも洗える

■抗アレルギー・抗ウイルス・抗菌などの機能性のある内装材がおすすめ

■耐傷・防汚タイプの壁紙や床材ならお手入れがラク

■子どものつまずきや転倒防止とバリアフリーを兼ねて段差のないつくりにする

■洗濯物が増えるので昇降式の室内用物干しを天井に設置すると便利

 

子どもが生まれてからのリフォームは大変なので、出産前にリフォームを済ませることをおすすめします。

 

子どもの成長にあわせたタイミングのリフォーム

子どもの入学や自分の部屋を欲しがるようになったときも、リフォームのタイミング。

小学校入学を機に、こども部屋を与える家庭が多いようです。

しかし、子どもが低学年のうちはまだまだリビングで家族と過ごす時間の方が多いもの。

リフォームでリビングにワークスペースをつくっておけば、そこで子どもが宿題をするのを見てあげたり、大人がテレワークやパソコンを使ったりすることもできて便利です。

 

また、子どもが何人かいる場合は、部屋を区切らずにスペースを確保しておき、必要に応じてあとで部屋を区切る方法もあります。

このとき、将来部屋を分けることを前提に、ドアやコンセント、エアコンスリーブなどを複数設置したり、必要な箇所に壁下地を入れたりしておくとよいでしょう。

 

子どもの独立や退職、介護のタイミングでリフォーム

子どもが独立して夫婦二人の生活に戻ったときや、退職したとき、介護のため同居するときもリフォームの大きなタイミングになります。

第二の人生を豊かで充実したものにするためにも、前もって計画を立て準備をしておきましょう。

 

このタイミングでのリフォームのポイントは、「間取りの変更」と「バリアフリー化」、「便利な設備の導入」の３点。

 

■間取り変更

複数の子ども部屋などで細かく仕切られていた間取りを、夫婦二人暮らしに合わせて使いやすく変更します。

部屋数を減らし、余裕を持った間取りにするのがコツ。

 

・リビングの隣に寝室や介護用部屋を配置して行き来しやすくする

・夫婦の寝室を別にする場合は隣り合わせにして引き戸で仕切るとよい

・トイレは寝室の近くが便利

・子どもが来たときに泊まるための部屋は一室あれば十分

・それぞれが趣味を楽しめるスペースや部屋をつくるのもおすすめ

 

■バリアフリー化

このタイミングのリフォームでは、バリアフリー化が欠かせません。

段差をなくしてフラットな床にする、手すりをつける、ドアを引き戸に変える、車椅子を想定して廊下や部屋の間口を広げる、滑りにくい床材を選ぶなどの工夫が必要です。

 

■便利な設備の導入

・ヒートショック予防に洗面所や浴室、トイレ用のエアコン

・火を使わず安全なIHクッキングヒーター (設置できない場合もあるので注意が必要)

・寝室や介護用部屋の中にセカンド洗面

・床暖房

・車椅子対応の床材

 

まとめ

ライフスタイルの変化によるリフォームのタイミングは、大きく分けて「子どもが生まれる」、「こどもの成長」、「子どもの独立・退職・介護」があります。

それぞれのタイミングによって、リフォームに求めるものも違ってきます。

タイミングを逃さないためにもそのときになってから考えるのではなく、長期的な視点で見て進めていくようにしましょう。

 

2022.08.16　アールデザインラボ株式会社　根立洋平

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