リフォームの中でも比較的取り入れやすいのが、室内ドアなどの建具リフォームです。

しかし、壁紙や床材などはこうしたいという要望がはっきりしていても、建具についてはあまり意識したことがないという方も少なくないかもしれませんね。

室内ドアは選び方によって住まいの快適性がアップしたり、インテリアのおしゃれなアクセントになったりします。

そこで今回は、建具リフォームのポイントや室内ドアの選び方をご紹介します。

 

室内ドアの種類とメリット・デメリット

室内ドアには4つの種類があります。

それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

■開き戸

もっとも多く使われているのが、開き戸です。

開き戸とは、ドアノブやレバーがついたドアを前後に開閉するタイプのドア。

気密性が高いため冷暖房が効きやすい、防音効果が期待できるなどのメリットがあります。

開き戸のデメリットは、ドアの開閉にスペースが必要なこと。

室内に開く場合はその部分に家具が置けませんし、室外に開く場合は通行の邪魔になる、車椅子で出入りしにくいなどのデメリットがあります。

 

■引き戸

引き戸とは、ふすまのように横に引いて開閉するタイプのドアで、床にレールを取り付ける普通の引き戸と、上部のレールから吊り下げる「上吊り引き戸」があります。

開き戸と違って前後にスペースが必要ないので、車椅子でも出入りしやすくバリアフリー向きです。

また、普段は開け放して空間を広く使うこともできます。

引き戸のデメリットは気密性や遮音性が低く、戸を引き込むスペースが必要な点です。

 

■折れ戸

折れ戸とは、ジャバラ式に開閉するタイプのドアで、クローゼットや収納庫、お風呂などで使用されることが多いです。

メリットは省スペースで開閉できること。

デメリットは、折りたたんだドアの厚みで開口部が狭くなる点と、子どもがドアの折り目に手を挟む危険性があげられます。

 

建具リフォームのポイント1：採光を意識する

マンションはその構造上、どうしても日の当たらない部屋やスペースができてしまいます。

日中でも証明をつけなければならなかったり、換気が不十分でジメジメしたりすることも…。

これを解消してくれるのがガラスを使った建具です。

 

全面ガラスや部分的にガラスを使用した開き戸や引き戸を取り入れると、ドアの向こう側にも光が差し込み明るくなるだけでなく、奥行きが感じられて空間が広く見えます。

また、開閉できる室内窓もオススメ。

間仕切り壁に室内窓を設けることで、採光や換気が効果的に行うことができます。

 

部屋が丸見えなのが気になる場合は、チェッカーガラスやモールガラスなどを使うと光を取り込みながら適度に目隠しすることも可能です。

 

建具リフォームのポイント２：ドア変更は追加工事が必要なことも

ドアを新しくするときは、ドア枠ごと交換するのが一般的です。

ドアだけ交換すると、枠と色や質感が合わなかったり、枠の古さが目立ったりします。

枠の交換で壁紙の張替えが必要になるため、壁紙とドアのセットでリフォームするとよいでしょう。

 

開き戸から引き戸にリフォームする場合は、枠やレールの設置のほかに開口部を広げる工事が必要なケースもあり、その分費用が高くなります。

「上吊り引き戸」の一種で、レールを壁の外側に設置する「アウトセット引き戸」であれば既存の開口部をそのまま利用して設置することも可能です。

 

建具リフォームのポイント3：おしゃれな室内ドアでセンスアップ

こだわって選んだ室内ドアは、お部屋のインテリアをセンスアップしてくれます。

次のポイントにこだわって選んでみましょう。

 

■カラー

ドアを床や家具のカラーと揃えるとインテリアに統一感が出ますが、少し面白みに欠けることも。

そんなときはアクセントカラーのドアを取り入れると空間が引き締まり、洗練された印象になります。

 

黒や紺などのダークカラーでピリッとスパイスを加えるもよし、ブルーグレーやオリーブグリーンといったスモーキーカラーで目立ちすぎず程よいアクセントをプラスするのもよし。

アクセントカラーと言っても赤や黄色などの原色はコーディネートが難しいので、ダーク系やくすんだカラーがおすすめです。

 

■デザイン

格子ガラス窓のついたドアやビンテージ風の塗装を施したドア、黒い格子のガラス引き戸など、デザイン性の高いドアを取り入れるとおしゃれに仕上がります。

インテリアのテイストに合わせてデザインを選びましょう。

 

■パーツ

ドアノブやレバーハンドル、蝶番などのパーツもこだわりのポイント。

アンティーク風のドアにはガラスや真鍮、陶器のドアノブ、アイアン製の蝶番が合います。

インダストリアルインテリアには、ビンテージ感のある木製ドアにアイアン製のドアハンドルがピッタリです。

 

まとめ

建具リフォームを行うときは、部屋やインテリア、必要な機能などに合わせてドアの種類を選びましょう。

間仕切り壁を残すリフォームの場合、ドアの変更によって壁紙の張替えや開口部の拡張などの工事が必要となるケースがあります。

また、カラーやデザイン、パーツまでとことんこだわってドアを選ぶことが、お部屋のインテリアをセンスよく見せるポイントです。

 

予算と合わせてどのような建具が適切なのか、リフォーム会社に相談してみることをおすすめします。

 

2022.08.05　アールデザインラボ株式会社　根立洋平

マンションリフォームを考えている方にぜひ知っておいていただきたいことを、コンパクトにまとめました。あなたの住まいをもっと快適に、もっと楽しくするためのヒント満載のオリジナル電子書籍をプレゼントします！