複数の部屋にエアコンを設置するとき困るのが、室外機も同じ台数分必要になること。

一般的なルームエアコンは1台につき1台の室外機が必要なため、エアコンを何台か設置する場合、室外機も同じ数だけ置かなければなりません。

しかし、室外機が置けるスペースが限られているマンションでは、設置が難しいことも…。

そんなときの選択肢として、「マルチエアコン」があります。

マルチエアコンとは何か？という疑問にお答えしながら、マルチエアコンの特徴やメリット・デメリットについてご紹介いたします。

 

マンションにも設置できる「マルチエアコン」とは？

マルチエアコンとは、１台の室外機だけで複数の室内機と接続して使用できるエアコンのこと。

 

たとえば、リビングと寝室、子供部屋、和室の４部屋にルームエアコンをつける場合、４台の室外機が必要です。

室外機を４台も並べると当然ベランダも狭くなりますし、そもそも４台も置くスペースがない場合もありますよね。

このようなケースでも、マルチエアコンなら4台のエアコンを室外機1台だけで運転することができるのです。

 

１台の室外機につなげられるエアコンの数は２台～５台で、室外機を置くスペースがスッキリ広く使えます。

また、室内機は壁掛けタイプやビルトインタイプ、床置きタイプなどの種類から選べます。

 

マルチエアコンにはどんなメリットがある？

まずは、マルチエアコンの2つのメリットから見ていきましょう。

 

■ベランダやバルコニーがスッキリ広く使える

マルチエアコンのもっとも大きなメリットは、室外機が１台で済むこと。

マンションのベランダは洗濯物を干すスペースも兼ねていることが多いので、室外機を何台も置くと狭くなり、物干しスペースが足りなくなることも。

マルチエアコンなら１台で足りるため、ベランダがスッキリ広く使えます。

 

また、室外機を何台も並べたり重ねたりすると、どうしても圧迫感が出て見た目も悪くなってしまいます。

室外機１台だけならベランダをおしゃれにアレンジして、ガーデニングをしたり、チェアに座って寛いだりすることもできそうですね。

 

マルチエアコンはベランダが狭く室外機を何台も置けない、室外機の置き場が１台分しかない、ベランダをスッキリ見せたいという場合に向いています。

 

■部屋ごとにエアコンのタイプを選べる

マルチエアコンは壁掛けやビルトイン、床置きなどの中から、リビングはビルトインで寝室は壁掛けというように、部屋ごとに好みのタイプのエアコンを選ぶことができます。

ただし、マンションによっては天井裏にスペースがなく、ビルトインタイプのエアコンが設置できないこともあるので、専門の業者に相談してみましょう。

 

マルチエアコンのデメリットも知っておこう！

次にマルチエアコンのデメリットをご紹介します。

 

■同時使用でパワーが落ちる

複数の部屋でエアコンを同時に使用すると、パワーが落ちることがあります。

とくに複数のエアコンを最大パワーで運転した場合、運転能力が落ちやすいので注意しましょう。

 

■室外機の故障時にエアコンがすべて使えなくなる

マルチエアコンは１台の室外機で複数のエアコンと接続しているため、室外機が故障するとすべての部屋のエアコンが使えなくなります。

また、室外機を交換するとなると室内機もすべて交換しなければならない可能性もあります。

 

■電気代がかかる

マルチエアコンはルームエアコンとくらべると、省エネ基準達成率が100％～107％と低めで、その分電気代が高くなります。

 

■機種や搭載機能が少ない

マルチエアコンを発売しているメーカーは限られており、機種もあまり多くないため、選択肢が少ないのもデメリットと言えます。

また搭載機能も最新のルームエアコンと比べて少なくなります。

 

まとめ

マルチエアコンは、室外機1台で複数の室内機とつなげて使用できるエアコンです。

省スペースで室外機を置ける、部屋ごとにエアコンのタイプを選べるなどのメリットがありますが、同時使用でパワーが落ちる、室外機が故障すると室内機がすべて使えないなどのデメリットもあります。

マルチエアコンの導入を検討する場合はメリットとデメリットを比較し、業者に現地調査をしてもらった上で進めていきましょう。

 

2022.05.20　アールデザインラボ株式会社　根立洋平

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